高齢者や障害を持つ方の介護で必要となるスキルの中でも、特に身に付けておきたいものの1つが判断力です。その時々の状況や要介護者によって、介護にかかる時間も内容も変わります。いくら綿密に計画を立てても、想定外のトラブルが起きたり、こなさなければならない仕事が集中してしまうと、スケジュール通りにはいかないことがたくさん出てきます。ですから、介護現場では、状況を瞬時に把握して、何を優先すべきかを的確に判断出来る能力が求められます。
また、介護現場では、情報を周囲と共有ことも重要です。人手不足や仕事が忙しい場合には、ついつい情報共通が疎かになりやすくなりますが、そうするとミスも起こりやすくなるので注意しましょう。尚、誰にどこまで報告するのか、連絡事項には何が含まれるのかといった部分は、職場によって異なります。したがって、情報を共有するべき範囲を予めすり合わせておくことが大切です。
ちなみに、連絡や報告を口頭で済ませる場合、「言った」「言わない」といったトラブルに発展することがあります。そのため、何か問題があると、誰に非があるのかといった犯人探しのようなことが起きる場合が考えられます。ですから、口頭で大切なことを伝えたり、受けたりするときには、メモをする習慣を身に付けて、文字で残すようにしたほうがいいかもしれません。そうすれば、スタッフ間で伝達漏れが起きたときに、自分には非がないことを証明しやすくなるでしょう。